こども施策を総合的に推進する目的で、令和5年4月から「こども基本法」が
施行されました。この法律は、日本国憲法と児童の権利に関する条約(子どもの
権利条約※)の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、健やかに成
長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利が
守られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指してい
ます。
【基本理念(基本的な考え方)】
1 全てのこどもについて、個人として尊重され、その基本的人権が保障される
とともに、差別的取扱いを受けることがないようにすること。
2 全てのこどもについて、適切に養育されること、その生活を保障されること、
愛され保護されること、その健やかな成長及び発達並びにその自立が図られる
ことその他の福祉に係る権利が等しく保証されるとともに、教育を受ける機会
が等しく与えられること。
3 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係
する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する
機会が確保されること。
4 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重
され、その最善の利益が優先して考慮されること。
5 こどもの教育については、家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が
第一義的責任を有するとの認識の下、これらの者に対してこどもの養育に関し
十分な支援を行うとともに、家庭での養育が困難なこどもは、できる限り家庭
と同様の養育環境を確保することにより、こどもが心身ともに健やかに育成さ
れるようにすること。
6 家庭や子育てに夢を持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境を整備す
ること。
※ 「子どもの権利条約」(正式名称:児童の権利に関する条約)とは
1989年に国連で採択された18歳未満の子どもを権利の主体と位置づけ、
その基本的人権を国際的に保障することを目的とした条約です。
世界中で最も広く受け入れられている人権条約であり、日本も1994年に
批准しています。
この条約は、子どもの生存、発達、保護、参加などに関わる様々な権利を具
体的に定めており、子どもの権利を尊重し実践していく上で常に忘れてはなら
ない「4つの原則」が定められています。
それは、生命、生存および発達に対する権利(命を守られ成長できること)、
子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)、子どもの最善の利益
(子どもにとって最も良いこと)、差別の禁止(差別のないこと)です。
また、国や社会に子どもの権利を守る義務があることを明示し、その責任も
定めており、司法や行政だけでなく、子どもに関する全ての人が、条約に記さ
れた権利が実現されるように取り組むことが求められています。