3 農業振興地域整備計画の変更(農振除外、用途区分の変更等)
「農業振興地域整備計画(農用地利用計画)」に指定された「農振農用地区域」は、農業以外の目的で利用することはできません。やむを得ず他の目的(住宅・店舗・露天駐車場・資材置場等)に利用したい場合は、「農振農用地区域」からの除外(農振除外=農用地利用計画の変更)を行ったうえで、農地転用の許可を受ける必要があります。(植林を目的とした農振除外は通常認められません。農林課農政係へご相談下さい。)
重要変更
重要変更とは、農振農用地を農用地等以外の用途に供することを目的として、農用地区域から除外することをいいます。
重要変更を行うには、下記の5要件をすべて満たしていなければなりません。
- 農振農用地以外の土地をもって代えることが困難であること。
- 農用地の集団化、作業の効率化等、土地の農業上の利用に支障を及ぼすおそれがないこと。
- 当該変更により、農振農用地区域内における担い手等の農業経営及び利用集積に支障を及ぼすおそれがないこと。
- 農用地区域内の土地改良施設の有する機能に支障を及ぼすおそれがないこと。
- 土地改良事業等を行った区域内の土地に該当する場合は、事業実施後8年を経過している土地であること。
軽微変更
軽微変更とは、下記の1~4の場合をいいます。
一般的に2の場合が多くみられますが、この場合、農振除外は不要ですが、農用地利用計画上の用途が変更となるため、軽微変更手続きが必要となるものです。(用途区分の変更)
軽微変更を行っても、農振農用地であることに変わりはありませんが、農地法(昭和27年法律第229号)で定義する「農地」ではなくなるため農地転用が必要となります。
- 地域の名称・地番の変更に伴う変更
- 農用地区域内の土地の権利者が自ら農業用施設の用に供する場合
- 土地収用法第26条第1項などの告示があり、当該事業に供するため除外する場合
- 用途区域の変更で1haを超えない場合
「農地」について
農地法では、農地について以下のように定義しています。(農地法第二条)
(定義)
第二条 この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。
農地転用の詳細については、農業委員会へお問い合わせください。
農用地区域内における開発行為の制限
農用地区域内では、農業上の利用を確保していくため、農業以外の利用を制限していますが、一時的に農業以外への利用を図る場合、あるいは、農用地利用計画に沿って土地の形質を変更(例:農地から宅地への変更)し、農業用施設の建設を行う場合など、同区域内で開発行為を行うためには、あらかじめ芦別市長の許可を受ける必要があります(平成17年4月1日より北海道知事から権限移譲されました。)
ここでいう開発行為とは、法律上、「宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更又は建築物その他の工作物の新築、改築若しくは増築」とされており、土地の形質の変更については、次のようなものが該当します。
- 宅地の造成
- 土地の開墾
- 農用地間における用途の変更
- 土、岩石又は砂利の採取
- 鉱物の採掘
- 切土、掘削、盛土、物件の集積等により土地の物理的形状を変更する行為
なお、農用地区域は、農業上の利用を図るべき土地の区域であり、その中には、農用地だけでなく、将来、農業上の利用を考えている山林・原野等が含まれていることもあり、この場合、これら山林・原野等も開発行為の制限を受けることとなります。
また、農用地については、農地法の規制を受けることとなり、同法による許可を受けた場合には、あらためて「農業振興地域の整備に関する法律」の規定による許可を受ける必要はありません。